それにしてもナダルの敗退は衝撃でした。ナダルは全く調子が上がらず、とにかくフットワークが悪く振られるともうダメといった感じ。バックハンドは弱弱しくフォアは逆にアウトを量産とまったく救いようのない状態でした。それを尻目にベルディヒは淡々と角度をつけたウィナーを量産し、サーブをどんどん叩き込み、2セットを先取。第3セットはナダルも奮起し、事あるごとに自分を鼓舞しながら戦い続けましたがベルディヒも譲りません。強豪相手との試合では突然崩れやすいベルディヒでしたが今日は一切そういうこともなく、数少ないピンチは1stサーブで逃げ切ると最後はタイブレークを制して勝利を収めました。ベルディヒは全豪2年連続のベスト4進出。  一方のマレーはキリオスをしっかり封じ込めて盤石の勝利でした。唯一危なかったのは第2セットのタイブレークで、3-0からキリオスの見事な反撃を食らって3-4と逆転を許してしまいます。だがそこからが流石マレー、完璧なトップスピンロブ1本で戦況をひっくり返すと6-5のSPで再びトップスピンロブ!これで2セットアップとしたマレーが見事なストレート勝ちを収めています。  今日はトップハーフの準々決勝2試合。錦織×バブリンカの後、ナイトマッチで行われるのは… 【ジョコビッチ×ラオニッチ】  両者ともに順当にここまで勝ち上がりました。ジョコビッチはまだ1セットも落していません、体調不良?そんなこと言われてましたっけ。一方のラオニッチは過去2勝2敗だったF・ロペスの前に苦しんだもののなんとか最終セット振り切ってベスト8に勝ち上がりました。過去4年不完全燃焼だったラオニッチがようやく4回戦の壁を突破したわけです。だがここで終わっては最低限の結果でしかありません。  両者の対決はジョコビッチの4勝0敗、ジョコビッチはラオニッチに1セットしか許したことがありません。直近のパリMS決勝での対決は完全にジョコビッチの完勝に終わり、MS20回目の優勝と通算600勝を達成するおまけつきでした。錦織の凱旋優勝やフェデラーの通算1000勝もそうでしたが、最近のラオニッチは引き立て役になりすぎです。そろそろ自分が主役になってもよいのでは?もちろん本人とて優勝を狙っていないわけではないでしょうが…  ラオニッチのサーブをもってしても1セット全てキープするのは至難の業です。パリMS決勝でラオニッチは1stサーブ獲得率がわずか64%にとどまりました。これでは3度のブレイクを許しても仕方ありません。サーブだけでは余程絶好調でない限りジョコビッチを崩すことはできないでしょう。ジョコビッチのリターンが返ってきてからラオニッチがどのように攻めを繰り出していくか、ここに注目が集まります。改善されていると言われるラオニッチのストロークがサービスキープの役に立てば良いのですが…  自分がキープさえすれば、リターン時によりミス覚悟でリスクの高い攻めを繰り出すことができます、タイブレークになれば尚更です。そうして勝利を積み重ねてきたのがラオニッチ。まずはタイブレークに持ち込むことがラオニッチ勝利の絶対条件と見ます。 Wow! Novak Djokovic is playing in his 23rd straight Major quarterfinal. What will Milos Raonic have in store for him? pic.twitter.com/Aw3Vi7vwpa— ESPNTennis (@ESPNTennis) 2015, 1月 27