全豪オープンテニス、いよいよ2週目に突入。

 

ここまで3回勝ち上がってきた16名。

みなコンディションも含め良いテニスをしてきていたトップ選手たち。
もう簡単な試合はなくなった。

そこにわれら日本の錦織圭選手がいる。

圭の前に立ちはだかる壁は小さいように見えて大きい!

 

ダビデ・フェレール(スペイン) 世界ランキング10

世界一しつこい、忍耐力があり、諦めない選手。
どんなことがあっても闘志むき出しにプレイ。


まさに・・・

小さなバイキング

バイキングフェレールとはこれまで対戦が9回ある。

63

 

ただ、勝つためには沢山の壁を破っていかなければいけない。

 

最後まで崩れない闘志壁

『闘志!』 フェレールのためにある言葉と感じるほど凄まじい。実は3回戦、フェレールは血染めの勝利で5年連続の16強入りを決めた。第18シードのシモンに2セットを連取し、第3セット、勝利まであと1ゲームに迫りながら5-7で落とした。第4セットも5-1からタイブレークに持ち込まれての辛勝。3時間37分の乱戦で右足の爪が割れ、最後は靴下が赤く染まっていた。

 

世界一の鉄壁

決まらない。打っても打っても返ってくる。最後相手は嫌気がさしてミスになる。

堅い、堅い守りだ。一発で決めてくるショット、武器はない。武器はただ1つ。
守り壁。

 

守りだけではない迫る壁

フェレールは圭との今までの試合の反省を踏まえ、より積極的にプレイしてくる。圭に対して「勝てるチャンスはある。攻撃的にならないといけない」と言っている。
鉄壁という壁が迫ってくる。

 

テニス人生をかけてくる壁

フェレール32歳。テニス人生もう長くはない。世界一負けたくない相手が圭であろう。だからこそ、人生を懸けた戦いに挑んでくる。半端ないバイキング魂。想像するだけでも恐ろしい・・・

これまでの二人の対戦を冷静にみたときに・・・

 

いつも圭は負けている

2008年の全米オープンのときから6勝をあげているが、全ての試合がフルセット。そして完全にフェレールが勝利!という場面からの挽回劇。奇跡の試合がフェレール戦では続いている。言ってみれば、圭は完全に追いつめられた状態から開き直り、100%テニスで勝ち続けてきた。

そして、圭がここまで世界に羽ばたけるきっかけを、そして世界5位のきっかけをつくってくれたのがフェレールだった・・・

 

全米オープン2008

はじめて圭がグランドスラムで世界の仲間入りができた大会。フェレールに対し白旗を揚げる寸前からのミラクルマッチ。圭のテニス人生を変えた試合だ!

 

ATPファイナル2014

昨年ATPワールドツアーファイナルズ、圭の快進撃が記憶に残るが、実はその前に行われたパリでの大会。フェレールとの対戦で、第1セットを奪われ、タイブレークも完全に負けていたというか、すでに試合を見ながら圭に対して「残念だった・・・」とメイルを僕は書いていたくらい。しかし、そこからひっくり返したのだ!もしもそこで負けていたら、圭はATPワールドツアーファイナルズの進出はなかったのだ。

 

対フェレールで圭はいつも進化する

昨年の僕のコラム1114日でも書いているが、圭はフェレール戦でいつも進化する。あのスーパーゾーン、ゼログラビティテニスという言葉も生まれた。

だからこそ、この全豪で圭の新しいテニスがまた生まれるはずだ。そのためには・・・

 

圭のテニスをする

相手はこれまでの対戦相手のようにパワーとはったりでプレイしてくる相手ではない。今大会初めて圭本来のテニスができる機会がやってきたのだ。圭がここまで勝ち上がってきたテニスでは、間違いなく破れてしまう。圭もそれはわかっている。だから・・・

 

鉄壁を破るには完璧に!

 

サーブ、ストローク、メンタル、すべてにおいて圭のテニスが必要だ。圭はわかっている。そしてその準備はできている。まさにメンタルにかかってくる。

そうだ、この試合一番の相手は・・・

圭自身だ!

最後に、日めくりカレンダーの言葉を送りたい

 

次に叩く一回でその壁は破れるかもしれない!

もしも100回叩いたら破れることがわかっていたら皆100回叩くであろう。でもいつ破れるかわからなければ、もしかしたら99回叩いて、100回目を叩かずして諦めてしまうかもしれない。その一回の違いが人生を大きく分けるのだ。

叩き続けた時、圭はフェレールを破ってきた。
だからこそこの大一番、叩き続けてほしい。

 

圭、鉄壁を叩き続けろ!

その壁の先には世界4位が見えてくるぞ!

僕も日本の皆さんも圭と一緒に叩き続けよう!

修造より


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