既に各所で報じられているフェデラーの敗戦、衝撃でした。それについてはちょっと整理してからまた記事にしたいと思います。逆にフェデラー以外の選手は順当に勝ち上がっています。ナダルもストレート勝ち。唯一ディミトロフは危なかったのですが、バグダティスに追い詰められてからズルズルいかずに踏ん張り、最終セットの緊迫した戦いも折れずに制したというのは十分評価すべきだと思います。これでマレーVSディミトロフが実現しました。4回戦屈指の注目カードとなるでしょう。  では今日の対戦カード、トップハーフの3回戦8試合です。 ジョコビッチ×ベルダスコ イズナー×ミュラー F・ロペス×ヤノビッツ ラオニッチ×ベッカー バブリンカ×ニエミネン ポスピシル×ガルシアロペス フェレール×シモン 錦織×ジョンソン 【錦織×ジョンソン】(ハイセンスアリーナ第4試合 試合開始15時以降)  アジアカップでサッカー日本代表が敗れてしまいました。日本の期待はここからは錦織に集中することになるでしょう。そんな錦織の3回戦の相手は前哨戦のブリズベンでも対戦し勝利を収めたジョンソン。錦織と同い歳の25歳はここまでは2戦連続ストレート勝ち、2戦目はシード選手のヒラルドを倒すなど好調です。  ジョンソンは初戦2回戦とも3セットで17本づつのエースを浴びせています。ブリズベンでも第2セットはサーブの攻略に手こずったものです。ただ先日のドディグ戦でもそうだったように、ずっと1stサーブが入り続けるということはまずありません。必ず落ちる時間帯がありますので、そこを逃さずにブレイクできるか。  極端な話ブレイクできずにタイブレークでも今の錦織ならきっちり勝利することができるはずですが、そのためには自分からブレイクを許してしまうことは避けなくてはなりません。ドディグ戦の出来で不安な方も多いと思いますが、第2セット以降の錦織は安定していました。きっと大丈夫です。  錦織の時だけ試合を見る方は、日本時間17時半ごろ訪れる日没に注意してみましょう、試合終盤は錦織にとって全豪では初めてとなる照明の元での試合になるはずです。昼間とは違った雰囲気があると思います。 【ジョコビッチ×ベルダスコ】  対戦成績ジョコビッチの6勝4敗。ジョコビッチが10回も対戦して対戦成績が競っている今回の相手がこちらのベルダスコ。元トップ10プレイヤーで09全豪ベスト4(敗れはしたもののナダルとの死闘が有名です)の実績も持つベルダスコも31歳になりました。ここ2年ほどはやや低迷気味ですが、今年の全豪は第31シードを守って3回戦に勝ち上がりました。  この二人は2010年までの間に9回対戦してジョコビッチの5勝4敗。ジョコビッチ覚醒後は2013年北京の1度だけで、この時はフルセットでジョコビッチが勝利しています。正直二人の実力には相当の差がありますが、それでもジョコビッチは苦手意識を拭えていない気がします。順当にいけばジョコビッチのストレート勝ちは確定ですが、何かが起こる可能性も捨て切れません。 【フェレール×シモン】  本日のメインイベントと言ってもよいでしょう。3回戦全ての中でも最高の対戦カードと言ってよいはずです。  フェレールはここまで2試合ともセットを落としつつの勝ち上がり。その2回戦も第2セット以降は快勝だったので評価が難しい気がします。コート中を走り回りひたすらストロークを打ち込んでいく「ファイター」フェレールは32歳になっても健在です。  一方のシモンはここまで2試合ストレート勝ち。昨年は何度となく当ブログでも取り上げさせていただいた選手。昨年前半は一時低迷気味でしたが、全米ベスト16と上海MSの準優勝でトップ20への復帰も果たしました。とにかく嫌らしい選手で、ツアーにいれば当たりたくない選手の一人に真っ先に挙げられることでしょう。淡々と延々と続く守備的ストローク、いわゆるシコラー。かと思えば攻撃的にできないわけではなく、攻めに回ったときの強さはかなりのものです。1stサーブも強力で1回戦2回戦とも1stサーブポイント獲得率は80%を越えています。  対戦成績はフェレールの5勝2敗。直近の対戦となった全米3回戦では熱中症で第3セット以降失速したフェレール相手に攻め込んだシモンが勝利を収めています(当時のレビュー)。この試合と同じように焦点はシモンの攻守のバランスということになるでしょう。フェレールの雪辱なるか、それともツアー屈指の曲者がまたも番狂わせを起こすのか、錦織の次の対戦相手を決める戦いに注目です。 フェデラー敗退でざわついた全豪ですが、とりあえず夜のナダルの勝利によって更なる番狂わせは食い止められた感があります。トップハーフの選手達は無事に勝利を積み上げることができるのでしょうか。