こんばんは。 昨日も言いましたが最初にお伝えしておきますと、週末からスポーツ関連に時間が取れなくなります。ドロー解説は速報性はないと思われますし、内容がどうなるかわかりません。 しかし一方でもしかすると時間が取れるかもしれないという可能性も出てきました(あまり私的には望みたくないのですが)。そのことだけご報告しておきます。 さて今日から全豪の予選が始まりました。 日本男子シングルスは4人が出場。ダニエル太郎はシードのベレール(先週ナダルを破ったあの選手)に敗れました。こういった選手でも予選からの登場、改めて厳しい世界です。 しかし残りの3人、守屋杉田西岡は初戦を突破しました。一人でも多く本戦に進んでほしいです。 そして注目のデルポトロ、フォニーニにフルセットで逆転勝ちです。 これは怖い存在です、この後の勝ち上がりがますます気になってきました。 それから気になるところとしてはまたしても全豪欠場の可能性が出てきた選手の話題です。 バウティスタ=アグトは今日の試合で途中棄権をしました。負け方も大差だったので、なにかけがをしている可能性があります。 昨年16強のバウティスタ=アグトにとってはできれば今年も結果を出したいところでしたが、正直ドロー発表の2日前、かなり危なそうです。 そしてロブレドは第5シードからスタートだったオークランドをドロー発表後に欠場しました。 ドローもフェレールの欠場によってフェレールの位置に入り、かなりいいドローを引いていただけに相当まずいけがだと思われます。 それぞれシードグループはB2のグループの2人です。トップ4(A1)の4回戦の組み合わせに影響します。 さて今日はここからはお待たせしました、「ランキング予測」のコーナーです。これから定期的に行っていきます。 元日に投稿した記事で錦織圭は今シーズン3位を一時的に取ら「ねばならない」としました。 当時の記事 この理由を2回にわたって解説していきます。 さて、しっかりと当ブログをお読みの読者の方は、閑話休題シリーズでテニスには2種類のランキングがあることをご存じだと思います、エントリーランキングとレースランキングです。 このうちレースランキングは1月からの積算で決める年間ランキングというもので、やがてパリ終了後にエントリーランキングと一致する、いわばランキング予測とも取れるものだということを思い出しておきましょう。 つまりこのペースで勝っていけば年末にはこれだけのランキングになっているという指標でもありますが、もう一つ重要な側面があって、それはそのあと年内のすべての大会を欠場した場合の年末の獲得ポイントにもなっているということです。 ここからが本題、ここで新しい非公式の3つ目のランキングを定義します、「逆レースランキング」というものです。 逆レースランキングは今日からある地点までの日付までに獲得したレースランキング的なポイントによるランキングです。 例えば次の表を見てみましょう。 この表は第1週からパリの週までのポイントで決めた逆レースランキングです。 例えば錦織の850pは、ブリスベン90+ファイナル400+パリ360=850pです。 この辺りはそもそも大会数が少ないので、どっかで大活躍するとそれだけで上位に行けます。 錦織はパリとファイナルのポイントが効いています。ファイナルで決勝に行き、それだけで1000p以上取っているトップ2が頭抜けています。 また第1週の結果も加味されているので、フェレールなども含め先週の上位選手が高い位置にいます。 さて、ここから少しずつ時間を巻き戻していきましょう。 欧州インドアまでさかのぼりました。マレーの2週連続優勝が加味され、一気に3位まで伸ばしています。 アジアシリーズまでさかのぼりました。ここで錦織は2週連続優勝の750pを加算し、特に6位のラオニッチ以下をかなり下に置き去っています。600pは500で優勝しても埋まらない差、結構大きな差がついていることがわかります。 つまり3位争いは今後ほかのトップ選手と同成績であるだけで、この辺りまでずっと可能性があるということです。 全米以降の錦織の成績は神がかっていましたが、こうして数字にも具体的に表れています。この貯金がシーズン中盤戦までずっと生きてくれるというのは大きいです。 そしてお待たせしました、全米のポイントまでを加算した表です。 ご覧ください。4位のチリッチと450pもつけていますし、チリッチは全豪欠場ですから、今後この差はさらにつきます。全米前頃のランキングで錦織圭が3位になっている可能性はかなり高いのです。 もちろんグランドスラム優勝2000p、マスターズ優勝1000pのようなビッグポイントの大会はいくらでもありますので、あくまで可能性が高いことしか言えませんし、5位以下の選手と1000p近く差をつけているからといって何があるかはわかりません。 ですがこれからのランキングによるシードの恩恵などもあり、けがさえなければ錦織は順調にポイントを積んでいくと思われます、3位になる可能性はこれだけでも十分と言えます。 さらにさかのぼりましょう、夏のマスターズ2大会と武者修行シリーズを含め、7月までさかのぼった逆レースランキングです。ウィンブルドンは含んでいません。 ここで注目はラオニッチです。ワシントン500+マスターズ2大会で540pを加え、1040p加算して5位に入ってきました。 ラオニッチのこの時期の活躍は目覚ましいものでした。4強に入ったウィンブルドンも含めてウィンブルドン前のランキングでラオニッチは相当高い位置にいることが予想されます。 トップ5以上になるのは時間の問題でしょうし、錦織と3位を争っている可能性もあります。 そしてもう一つ、最初から気づいていた方も多くいるでしょうが、ナダルの190pです。 ナダルの7月以降の加点は北京、バーゼルでの90pと上海での10pのみです。この地点で上位選手とは3000p近い差がついており、この時期に、つまりこれから半年のナダルの成績次第では相当下位に落ちる可能性すらあるのです。 もちろん前提を忘れてはいけません、ナダルはクレーになったらきっと帰ってくる、信じられないほどのポイントを重ねる。 昨年も勝てない勝てない言われながら結局クレーシーズンでは2位と大差でトップのポイントを獲得しているのがナダルです。 ですがこれからの状況次第では、今年こそナダルのクレー無敵神話が崩れる可能性だってあるのです。 ナダルの今後の成績は錦織の3位に向けては大注目です。さすがにフェデラージョコビッチは抜けないでしょうし(もし抜くなら2位や1位になっているときでしょう)、気にしなければいけないのはナダルの動向と結果です。 そしてウィンブルドンを含めた芝シーズンの全成績を加えた全仏後~先週までの逆レースランキングはこちらです。 ラオニッチ、マレー、チリッチと争っていますが、依然僅差で3位キープです。 芝~シンシナティまでで錦織の加点はわずか270p、この間にたとえばラオニッチは1760p、マレーも740pなど稼いでいます。のう胞による欠場でほとんど加点のなかった錦織にとって、この時期は他の多くの選手よりも加点しやすいチャンスの時期だと言えます。この期間中は仮に3位にそれまでに到達していなくても到達することができる期間で、実に2か月間もあるのです。 どうでしょうか。これが錦織が現実的に3位を取ることができるシナリオです。 しかしまだ終わりではありません、そうです、ここから逆レースランキング的にはナダルが猛チャージしてきます。6000p以上を稼いでいくわけですから。 そのポイントを読んでいくことで錦織の3位到達Xデーも考えることができます。明日はクレーシーズンのポイントの動きを検証していきます。