いよいよ2015年ATPツアー開幕です。今年はどんな名勝負が繰り広げられるのか。昨日本戦ドローが発表された1週目の大会を見て行きましょう。元旦にアップした第1週展望も合わせてどうぞ。 【ブリズベン】  史上3人目となる通算1000勝を狙う第1シードフェデラー。準決勝で当たる対抗シードにディミトロフを引き当ててまずは一安心。フェデラーはディミトロフにはセットすら取られたことがありません。決勝までで唯一の問題は自らのブロックにいる第6シードのシモンか。守備的テニスで有名なこの曲者と年明けから試合したい選手なんて一人もいないでしょう。  ディミトロフのブロックには錦織の同世代、クリザンがいます。不振から脱出しキャリアハイ復帰を狙うクリザンは現在34位。この大会には全豪のシード権がかかることになります。  第2シード・錦織側のブロックを見てみましょう。対抗シードはラオニッチ。ラオニッチのブロックにはアンダーソン、グロースとビッグサーバーが大集結しています。彼らを相手に昨年優勝者のヒューイットがどんなプレーを見せるかに注目です。ヒューイットが上がってくると錦織にとってもフェデラーにとっても脅威となります。二人は昨年のこの大会でヒューイットに敗れているのです。  さて錦織。1回戦は免除。2回戦はジョンソンかマトセビッチとの対戦。これどちらが来るかは正直読めませんが、個人的には錦織と同世代のジョンソンの活躍に期待したいところ。錦織VSジョンソンは昨年ハレで一度だけ対戦しており錦織がストレート勝ちしています。  準々決勝の相手も自分では正直読めませんが、錦織としてはクエリーの勝ちあがりに警戒しなくてはならないでしょう。過去2勝3敗の難敵で、昨年のワシントンでも勝利したもののフルセットの戦いでした。 【ドーハ】  なんといっても注目はホップマンカップを除くと2009年以来6年ぶりの全豪前哨戦参戦となる第1シードのジョコビッチ。アブダビでのエキシビジョンは発熱のため決勝を棄権したものの、即日ドーハ入りしておりそこまで状態を心配する必要はないと思われます。決勝までの障害も特になさそうな感じ。対抗シードは第4シード・フェレールですが4度参戦して準決勝が最高とあまり相性は良くないようです。  一方の第2シード・ナダルですが負傷明けということもありまだまだ試運転といった感じ。アブダビでのエキシビジョンではマレーに完敗を喫しています。ナダル以外の勝ちあがり候補としては第3シードのベルディヒ、そして第8シードのL・マイヤーらに期待をかけたいところ。  注意しなくてはいけないのは、前述のブリズベンにも言えることですが、上位陣は調整を兼ねている大会であるということ。負けたからといってギャーギャー騒ぐ必要はないということです。オフ明け初の真剣勝負をこなして全豪に向けて調子を上げていければそれでOK。最後結果として優勝できていればいいね、という感じで観る側としても気楽に見ていきましょう。 【チェンナイ】  若手陣の勝ち上がりに注目です。コリッチはハーセとの対戦となり、勝機は十分にありそう。明日の予定ではメインコートの最終試合に組まれており、大会側からも期待の程が伺えます。勝てば第1シードで連覇を狙うバブリンカへの挑戦です。またヴェセリは予選勝者相手の初戦とドローに恵まれ、2回戦のグラノジェルス戦に上位進出を懸けます。カレーニョも格下相手の初戦となり、2回戦のルーとの対戦が本番となるでしょう。  同じ若手でも上述3人と異なり第4シードのゴファンは優勝が目標となります。順当なら準決勝でバブリンカと激突です。