こんにちは。 先ほどブリスベンのドロー抽選が終わりました。 今年の第1週は3つの大会すべてがATP250扱いとしてはもったいないほどのハイレベルな戦いになっています。 なおブリスベンは先ほど発表されましたが、このあと日本時間20:30にチェンナイ、23:30にドーハのドローが発表されます。 チェンナイのドローは夜に、ドーハのドローは明日それぞれこの記事に追記予定ですが、速報性を優先しブリスベンのドロー解説だけ先に上げます。 本来250レベルでここまでの解説はしないのですが、注目度の高い大会ということで特別にやります。 まずは錦織から見たベスト4までのドローです。 [8]ベネトー [WC]コキナキス トミッチ クエリー マトセビッチ ジョンソン bye [2]錦織圭 初戦のジョンソンとマトセビッチは昨年対戦して勝っている相手。率直な感想として非常に組みやすい相手だと言えます。下手に予選勝者が来るよりもいいのではないでしょうか。 次のQFは[8]ベネトーが他のシードであるビッグサーバーの[5]アンダーソン、ベテランの円熟味ある未対戦の[6]シモン、天才肌でやりにくい[7]ドルコポロフなどと比べても非常に組みやすい相手です。前回の対戦は記憶に新しいクアラルンプール決勝でストレート勝ちしています。 ややクエリーが怖い相手ですが、ワシントンでのう胞を抱えながら勝っていますし、もはや危険な相手ではないと思います。 ちょっと気になるのは若手急上昇中の[WC]コキナキスです。100位台ですが潜在能力は明らかにその上です。どこまで勝ち上がれるか注目です。 シードの散らばり方です。 [1]フェデラー [6]シモン [4]ディミトロフ [7]ドルコポロフ [5]アンダーソン [3]ラオニッチ [8]ベネトー [2]錦織圭 エントリー状況ではチリッチが入っていたのですが欠場が発表されました。 少し触れておきたいのですがチリッチはIPTLというアジアのスペシャルエキシビションマッチシリーズに出場していました。 この大会ではスポット参戦も含めてフェデラー、ジョコビッチ、マレー、ベルディヒ、チリッチ、ツォンガなど名だたる選手に加え女子ではセリーナやシャラポワ、ウォヅニアッキ、ダブルスではネスターやボパンナ、男子レジェンドではサントロ、ラフター、アガシなどが出場して大成功を収めました。 しかし1か月しかないオフシーズンにインド、シンガポール、フィリピン、UAEを移動しながら転戦するのはいくらエキシビションと言ってもリスクが多すぎるため、私は開催自体の反対派です。 そして残念なことにバレンシアを欠場したけがが完治しないまま出場したチリッチがこのIPTLでけがを悪化させ、ツォンガも今週のエキシビション大会を欠場する結果となっています。 果たして1か月のオフシーズンにこのタスクを処理しなければならなかったのか?正直疑問でしかありません。 全豪はオフシーズンの過ごし方で結果が変わると言われます。この時期くらい選手にゆっくりと時間を与えて調整してもいいのではないでしょうか。 そしてデルポトロの欠場も発表されており、ノーシードで危険なのはクリザンと昨年優勝のヒューイットくらいと思っていましたが、この二人をベスト4まで避けられたのは錦織としても大きいでしょう。ベスト4は確実に達成すべき至上命題で、ここまでは比較的いいドローと言えます。 そしてSFではラオニッチの対戦が濃厚ですが、もしかするとここに入っているヒューイットの可能性もあります。 ヒューイットはアンダーソンと2R、ラオニッチとQFで当たるドローです。どこまで行けるでしょうか。 クリザンはドルコポロフと2R、ディミトロフとQFで当たるドロー。またディミトロフの初戦はシャルディーが濃厚で、ディミトロフは比較的タフです。 フェデラーのところは予選勝者やWCが多く、勝ち上がりは濃厚です。 まとめると、ノーシードや下位シード選手の状況から、勝ち上がり確率はフェデラー>錦織>ラオニッチ>ディミトロフでしょう。 なおラオニッチですが発表されている情報からはファイナルでけがをした足の状況はいいようで、いつものラオニッチと考えて問題なさそうです。 ブリスベンはこんなところで。錦織はベスト4以上どこまで行けるかというところに注目すればいいのではないでしょうか。 ドローが公式に発表されたらここに上げます。 ではいったんこれで終わります。また各ドロー更新時に追記します。 21:30追記 チェンナイのドローが出ました。シード選手のみの記載です。 [1]バブリンカ [8]ミュラー [4]ゴフィン [7]グラノジェルス [6]ルー [3]バウティスタ=アグト [5]ガルシア=ロペス [2]ロペス さて気になるバブリンカと錦織のポイント差についてですが、バブリンカがベスト4を逃し、錦織が優勝した場合にのみ4位と5位の入れ替えがあります。 バブリンカのベスト4までの勝ち上がりを吟味すると、正直グランプリツアー久しぶりのシードのベテラン、ミュラーには止める力はないでしょう。 むしろ初戦がポイントで、上がってくる可能性のあるコリッチがキーマンです。非常に勢いのある若手、ナダルをバーゼルで破ったばかりで勝ちビビりもない選手です。 結局はバブリンカの調子によるところが大きいと思います。 日本の伊藤竜馬が本戦からの出場です。初戦は地元のWC選手ですのでここはぜひ勝って、うまくいけばガルシア=ロペスにも勝ちたいところです。 そして優勝の展望としてはSFのバブリンカ×ゴフィンは注目カードでしょう。ゴフィンは優勝の可能性もあります。 またツアー初優勝が欲しい台湾のルーは悪くないドローです。昨年同様シーズン序盤で決勝に進めるでしょうか。 ボトムハーフはシード4人を含め混戦模様です。 正直3大会の中では出場選手は劣りますが、バブリンカが昨年ここを制して一気に全豪を取りました。躍進のきっかけになる可能性は大です。 明日ドーハのドローについて更新します。ナダルの今週のエキシビションの惨敗についての情報を集めています。何かご存知でしたらコメント欄までお願いします。 10:00追記 ドーハのドローが出ました。 [1]ジョコビッチ [7]カルロビッチ [4]フェレール [5]コールシュライバー [6]ガスケ [3]ベルディヒ [8]マイヤー [2]ナダル 当初予定されていたメンバーから、ガルビス、ティエム、アルマグロが欠場しました。 ガルビス不在により下位シード帯の選手は20位以下の選手ばかりになりました。 そのため優勝争いはトップ10、特に2トップの2人でしょう。 まずはジョコビッチ。久しぶりの第1週からのツアー参戦です。初戦が同胞のラジョビッチと組みやすい相手です。 カルロビッチのビッグサーブに気を付ければ4強は間違いないでしょう。 一方トップハーフ対抗のフェレールは力のある中堅の挑戦を受けます。ベルダスコ、ガバシビリ、コールシュライバーといった実力者を相手にしっかり勝ち上がれるでしょうか。 ベルディヒは下位シード帯で最も怖そうなガスケとのQFで、他のノーシード選手も含め最も厳しそうな気がします。 そしてバーゼル以来の復帰戦となるナダル。北京、上海、バーゼルではほとんど勝てなかったことを考えると実質ウィンブルドン以来の完全体ナダルの登場と言えるかもしれません。 そこで紹介しておきたいのが昨日まで行われていたエキシビションマッチ、ムバダラ・ワールドテニスチャンピオンシップです。 アブダビで行われるこの大会は第1週前とあって、翌週のドバイに行く選手を中心に豪華メンバーがそろいます。 今年はこんなドローでした。 [1]ジョコビッチ bye [3]バブリンカ [6]アルマグロ [5]ロペス [4]マレー bye [2]ナダル トップ5が3人、トップ10が4人も揃うこの大会は、なんと様々な事が起こりました。 初戦は上位シードの二人が勝利。準決勝でした。 なんと圧倒したのはジョコビッチとマレーでした。ナダルは2015年最初の試合でわずか2ゲームしか取れず敗れました。 この結果を見た私はナダル危うしと思いましたが、3位決定戦ではバブリンカに勝ったようでほっとしました。 この時期ですとまだ合わせきれていない上位選手は普通にいます。全豪ではしっかり合わせてくるはずなので、まずはドーハの結果待ちということでしょう。 また心配なニュースとしては、ジョコビッチが決勝を発熱で棄権しており、それがなければマレーも肩の痛みで棄権の可能性があったということです。 シーズン最初からぼろぼろ…改めて過酷なスポーツです。 ジョコビッチ、ナダルは移動がないのでいいのですが、バブリンカはチェンナイへ、マレーはエキシビションのためオーストラリアのパースへ移動してすぐ試合です。 ドーハの話に戻りましょう。 さてナダルですが、現状しっかり調整もできているようなジョコビッチに(もし決勝で当たるなら)厳しいというのが正直なところです。 まずは決勝進出、そこを目標にして、相手やジョコビッチの内容次第で優勝の狙いに行くというのが妥当なところではないでしょうか。 ただナダルもまだ不安定な状況、対マレーとはいえさすがにこの結果はもう少し経過を見ないと不安材料には変わりありません。 映像がないのでスコアからしか評価できませんが、1週目の結果が全豪の展望を大きく変えそうな3大会です。