その2からの続き。最後に発表されたのは最長試合と最短試合の一覧となりました。本文はこちら。 ★最長試合(グランドスラム決勝)  全英決勝 ジョコビッチVSフェデラー 6-7(7), 6-4, 7-6(4), 5-7, 6-4 (計58ゲーム、試合時間3時間56分)  GS4大会で唯一フルセットにもつれたこの試合がゲーム数でも試合時間でも1位となりました。だがこの試合は本来なら3時間で終わっていたのかもしれません。土壇場でブレイクを奪い返しさらにチャンピオンシップ・ポイントを渾身のサーブで凌いだフェデラーの見事な粘りが名勝負を生んだのです。この試合はベストマッチのGS部門でも文句なしの1位選出となっています。 ★最長ゲーム試合(ATPツアー決勝戦)  クイーンズ決勝 ディミトロフvsフェリシアーノ・ロペス 6-7(8), 7-6(1), 7-6(6) (計39ゲーム)  なんと全セットタイブレークの決勝戦。この試合は好調選手同士の対決となり、両者とも1stサーブを71%の確率で打ち込んで次々とポイントを奪っていきます。サーブ&ボレーを操り躍動するF・ロペスが第1セットを先取すると第2セットも第12ゲームで30-40とMP。だがここをディミトロフが凌ぐとタイブレークを取り返してフルセットへ。第3セットは両者1度づつブレイクを奪い合うと最終セットタイブレークへもつれ込み、ディミトロフがタイブレーク8-6で見事優勝。芝での初タイトルをゲットし一気に勢いに乗ったディミトロフがウィンブルドンで躍動するのです。   ★最長時間試合(ATPツアー決勝、全3セットマッチ)  バレンシア決勝 マレーvsロブレド 3-6, 7-6(7), 7-6(8) (試合時間3時間20分)  今年ATPで一番長かった3セットマッチだったのはなんとこの試合。決勝戦という括りだけではなく全試合中で一位になってしまったのです。もう何度も当サイトでも取り上げているので両者のドラマは「2014ライバル列伝」や「2014逆転試合」などで御覧ください。  全3セットマッチで2位に入ったのはナダル。ローマでのシモン戦(7-6(1), 6-7(4), 6-2)が3時間19分の長時間試合となり僅差の2位にランクインしました。シモンは3時間超えをこの試合以外にマイアミMS1回戦でも記録しているのですから驚きです。  ちなみに錦織の3セットマッチ3時間越えも今年1試合だけあります。マイアミのフェレール戦は3時間5分の死闘。最後幾多のMPを凌ぎ、タイブレーク11-9の末に錦織が勝利したことを覚えている人も多いのではないでしょうか。 ★最長時間試合(グランドスラム全試合)  全豪1回戦 シモンvsブランズ 6-7(4), 6-4, 3-6, 6-3, 16-14 (試合時間4時間32分) またお前か!シモンがまたしてもランクインを達成しています。今年だけでGSでフルセットを4度も戦ったシモンは格が違ったようです。2位に入ったのは同じく最終セットデスマッチとなった全仏1回戦のバグニスVSベネトー(6-1, 6-2, 1-6, 3-6, 18-16)で4時間27分でした。これら2つの試合が最終セットを30ゲーム以上戦ってなおこの試合時間なのを見ると、錦織が全米で記録した4時間20分(ラオニッチ戦)、4時間15分(バブリンカ戦)の二つは今思い出しても凄い試合だった。 ★最短時間試合 マイアミ1回戦 ニエミネンvsトミッチ 6-0, 6-1 全豪1回戦 レオナルド・マイヤーVSモンタネス 6-1, 6-3, 6-1  試合時間なんと28分!ニエミネンは5つのBPを全て奪い、トミッチが奪ったポイントはわずか7という大差のついた試合に。一方グランドスラムの最短試合時間は1時間10分。2位に入った全仏1回戦のマナリノvsルーもわずか1時間14分でした。 ★最短試合(決勝) 14ゲーム 北京決勝 ジョコビッチvsベルディヒ 6-0,6-2 54分 シドニー決勝 デルポトロvsトミッチ 6-3, 6-1  ジョコビッチは6-0,5-0まで持ち込み史上初の決勝ダブルベーグルまであと1ゲームに迫りました。決勝が1時間を切ったのは2大会だけ。このシドニー決勝ともうひとつはバスタードの決勝。クエバスがソウザを59分で下してツアー初優勝を飾った試合です。