シーズンオフはATPの年末特集を追っかけるだけでは暇なので不定期でBIG4関連についての記事を書いていきたいと思います。今回は初回なので、いかにBIG4が凄かったかについて簡単なデータを並べてみることにしましょう。  2006年~2013年までの4強独占率は(47/48)で97.9%と信じられない数字です。そしてBIG4同士の決勝がなんと24回!ベスト4全てBIG4が独占したことも過去4回(2008年全米、2011年全仏・全米、2012年全豪)あります。  MSでも4強は容赦なくタイトルをかっさらって行きました。2005年から現在に至るまでのMS占有率は83%(75/90)。そしてマスターズ制覇数のランキングを作ると1位ナダル27、2位フェデラー23、3位ジョコビッチ20となるのですから呆れてものが言えません(マレーも9回優勝しています)。マスターズシリーズは1990年に始まった制度なのですが、この制度の元になった”Grand Prix Super Series”を含めても3位にレンドルの22が入るだけで3人の偉大さは全く変わりません。そしてジョコビッチがあと2個タイトルを増やすのは時間の問題でしょう。  ちなみにこの期間中で4強が完全に独占しているタイトルは意外にもローマのみ。モンテカルロ、カナダ(トロントとモントリオール)も独占タイトルでしたが今年ついにその牙城が崩れました。そういう意味でも今年は歴史的な年なのかもしれません。  なんといってもツアー最終戦のタイトル独占が凄い。現在も2010年以降5年連続でフェデラーとジョコビッチによるタイトル独占が続いています。ATPツアー屈指の高額賞金大会であるドバイもBIG4の独壇場となっており、フェデラーが6回、ジョコビッチが4回、ナダルが1回優勝しています。ATP500シリーズだろうが大会に出場さえすれば優勝するのが彼らであり、通算の500大会タイトル数は計44個(ナダル15個、フェデラー14個、ジョコビッチ11個)に上ります。特にナダル(15/29)とジョコビッチ(11/22)は出場した500大会のうち実に半分で優勝を収めています。ちょっと常識では考えられません。  この他、通算勝率ランキング(1位ナダル、6位フェデラー、7位ジョコビッチ)、通算タイトル数ランキング(3位フェデラー、5位ナダル)、通算獲得賞金ランキング(1位フェデラー、2位ナダル、3位ジョコビッチ、5位マレー)、通算GS獲得数ランキング(1位フェデラー17個、2位Tナダル14個、13位Tジョコビッチ7個)、そして世界ランキング1位独占11年以上(2004年2月以来継続中)と記録を挙げていけばキリがありません。  次回掲載時はBIG4時代の歴史について記事を書ければと思っています。大きく分ければ次のようになります。   ~07年:フェデラー・ナダル時代  08~10年:フェデラー・ナダル&ジョコビッチ・マレー時代(2+2)  11~13年:BIG4全盛期(主要タイトル43個のうちBIG4が42個獲得)  14年?~:世代交代?  ちなみに英語版のwikipediaは08~13年をまとめて4強時代の全盛期としています。ジョコビッチの全豪初優勝、マレーの全米準優勝(そして同時に世界ランキング4位浮上)はともに2008年の出来事で、08年全米以降4強体勢(2+2)が確立されたからです。08年の年末ランキングは既に1位ナダル2位フェデラー3位ジョコビッチ4位マレー。これ以降一瞬ソダーリングやデルポトロが4強を脅かす時期はあったもののいずれも短期間に終わりとてつもなく長い間BIG4による支配が続いたのです…