下部大会(チャレンジャー,CH)の最後を飾る最終戦チャレンジャー・ツアーファイナルズが今日から23日までブラジルのサンパウロで開催されます。この大会は2011年から始まったまだ新しい大会。サーフェスは南米らしくクレーコート(ただしインドアですが)、そしてATP最終戦と同じように4人づつ2グループに分かれて戦うラウンドロビン形式を採用しています。  参加資格は今年のCHツアーで稼いだ上位7人+推薦一人。今年は2位のシュワルツマンから14位のゴンザレスまでの7人が選ばれ(出場は義務ではなく断ることができます。CHランク5位に入っている添田もこちらには出ずに豊田CHに出場しています。)、推薦枠には地元ブラジルの21歳、Guilherme Clezar(331位)が選ばれました。この記事では7人のうち何人かについて少し見てみることにします。たまにはCHで勝ち上がっている選手達について見てみるのも悪くないものです。 第1シード:シモーネ・ボレリ(世界ランク60位、CHランク7位)  元世界36位の実力者、イタリアのボレリが第1シードとして参戦します。昨年はランキングを落としていましたが今年は復活しCH4勝を挙げる大活躍。ツアーレベルでも今年のウィンブルドンで、錦織と3日がかり、フルセットの死闘を演じています。全米でも初戦を突破し2回戦でロブレドとフルセットを戦うなど調子次第ではトップレベルとも戦える実力を持っています。クレーコーターもであり当然今大会は優勝候補でしょう。 第2シード:ディエゴ・シュワルツマン(世界ランク77位、CHランク2位)  先月キャリアハイを更新したばかりのシュワルツマンはアルゼンチンの22歳。彼もまたCHで4勝を挙げる大活躍を引っ提げてCH最終戦に参戦します。身長170㎝という超小柄な選手ですが着々と実績を積み上げていて、全仏オープンでGS初勝利を挙げ2回戦でフェデラーへの挑戦を果たすなどまさにこれからが楽しみな選手。直近の10月にも今大会に出場するソウザらを破ってCH優勝を果たしています。アルゼンチン期待のクレーコーターはこの大会をさらなる来年の活躍につなげることができるか。 第3シード:ビクトル・エストレラブルゴス(世界ランク80位、CHランク3位)  当ブログでも全米時に特集記事を書いた、「超」遅咲きの34歳。ドミニカ出身のエストレラは今年初めてトップ100入りを果たすと全米では3回戦にまで進出しラオニッチを相手に大健闘を見せました。現在のキャリアハイは10月に記録した65位。インドアシーズンに挑んだウィーンとバーゼルでは跳ね返されたものの、その前のCH2連戦ではいずれも決勝進出を果たしておりCHレベルでなら間違いなく優勝を争える実力を持っているでしょう。 第4シード:ブラッヅ・ローザ(世界ランク81位、CHランク11位)  スロバキアの24歳、ローザが第4シードに入りました。CHランキングはやや低いにもかかわらず世界ランクは80位と中々の実績。アンドゥハルやデルボニスを破るなど、グランドスラムで2勝を挙げる活躍を見せているのです。ただCHのタイトルは1つだけとやや物足りない。この最終戦で実力発揮となるでしょうか。  このほか、ジョアン・ソウザ、アンドレアス・ヘイダーマウアー、マッシモ・ゴンザレスの3人がランキングによる選出でCH最終戦への挑戦権を獲得しています。彼らは全員が世界ランキングTOP100のメンバーです。下部大会と言っても勝ち上がっている選手というのは実は結構高いランキングであることが多いのです。  この大会は優勝すれば125P入るCHの中では最もカテゴリーの高いイベントです。過去の優勝者を見る限り、この大会の優勝後トップ選手として活躍するようになった選手はまだいないのですが、今年の優勝者にはぜひ上位カテゴリー、ATPツアーでの活躍を期待したいものです。 The elite eight on the ATP #Challenger Tour are set for battle in Sao Paulo. View draw: http://t.co/mPg0Uj0Gpg pic.twitter.com/zjAgr9pbn6— ATP World Tour (@ATPWorldTour) 2014, 11月 18