今週も世界ランキングが発表されました。早速見て行きましょう。  来週以降は最終戦とデビスカップ決勝、そしていくつかのCH大会を残すのみとなります。そんな中トップ10外では色々動きがあり、バーゼル準優勝のゴファンがキャリアハイをまたしても更新し22位、そしてこの記事でも取り上げたベッカーが見事キャリアハイを更新し35位、またポイントを失った各選手の下降によりジョンソン、ソック、ストルフら若手達も自己最高位を更新しています。  またバーゼルでベスト4に入った17歳のコリッチがめでたくトップ100入りを達成(93位)。17歳でトップ100入りという記録は奇しくもコリッチが準々決勝で破ったラファエル・ナダル以来11年ぶりの快挙となります。  個人的に注目したいのはバレンシアでベスト8に入り13ランクアップ、トップ50入りを果たしたスペインの23歳、カレーニョでしょうか。栄華を誇ったスペインの選手達も高齢化が進み、現在のトップ選手ではアグートの26歳が最も若いという状況、デビスカップでワールドグループから落ちてしまうなど層の薄さを露呈しています。そんな中で唯一若手と呼べる23歳のカレーニョにはスペインの期待がかかります。今年はずっと50~70位台をうろうろしていたカレーニョですが今回のキャリアハイ更新をきっかけに飛躍なるでしょうか?  続いてはみんな気になるレースランキング。  マレーの執念恐るべし!バレンシア優勝を果たしたマレーは錦織までも抜き去って5位に浮上しました。昔の記事では「2週連続優勝した時のみ各選手は錦織を抜ける」と書いたのですが見事そのとおりになってしまったわけです。これはもうマレーに敬意を表するしかありませんよ。ですが錦織とマレーの差はあってないようなものであり、パリと最終戦次第ではいくらでもマレーの上に立つチャンスがあります。錦織も負けてられません!  最終戦争いはさすがに残り1大会だけとなったことでかなり絞られてきました。錦織とマレーはもうほぼ確実なので考慮から外すとして、ベルディヒもフェレール、ラオニッチに対して180P以上の差をつけておりかなり有利です。二人がベスト8(180P)に入っただけではベルディヒが初戦敗退でも届きませんし、ベルディヒがベスト8に入れば二人がベスト4(360P)に入っても届かないからです。  ということで最後の椅子はフェレールとラオニッチが争うことになるでしょう、果たして勝つのはどちらか。  しかしここに来て最終戦争いよりも注目すべき出来事が出てきました。ジョコビッチとフェデラーの年間1位争いです。その差はわずか490P、490Pというとわずかでもなんでもなさそうに見えますが、常に優勝を狙える二人の場合はそうでもありません。例えばこのパリではジョコビッチが3回戦以下で敗れかつフェデラーが決勝進出するか、ジョコビッチがベスト4以下で敗れフェデラーが優勝すればあっという間にレースランキングが入れ替ります。  そしてまだ両者には最終戦、フェデラーにはさらにデビスカップ決勝があります。両者ほぼ同じポイントでシーズンを終えた場合はデビスカップで最後の大逆転があるかもしれません。この両者の戦いが年末最後の大注目イベントとなりそうな感じがしてきました。果たして2014年を1位で終えるのは?