ツアーファイナル。それは上位8人にしか出場を許されない、特別な大会。その大舞台に立つことが、真のトップ選手であることの証にもなります。その出場の難しさ、試合のハイレベル差から第5のグランドスラムとも呼ばれます。 今回は、そのツアーファイナルズへの出場権をかけた戦いを特集していきます。 それではまず、現在のレースランキングから。 5位 錦織圭 4265 6位 チリッチ 3990 7位 ベルディヒ 3945 8位 ラオニッチ 3715 9位 マレー 3655 10位 ディミトロフ 3450 GS覇者のチリッチは、規定により出場がほぼ確実とされていますので、今回はチリッチは出場決定として考えていきます。 また、予想というのは、シーズン終了時の獲得合計ポイントの予想です。 5位 錦織圭 現在4265 予想約4600 錦織は全米オープン、クアラルンプール250、ジャパンオープンで活躍し、一気にポイントを稼いできました。 上海マスターズで怪我をしてしまいましたが、そこまで酷いものではなさそうなので、しっかりと今週、来週とで治療をしてもらいたいです。 錦織が追加出来るのは、パリマスターズ丸々、バレンシア500SF以上のポイント-90、(出場すれば)その他250F以上のポイント-90です。 パリマスターズでSFまで行くことができれば、500ポイントくらいは獲得出来るでしょうが、怪我の状態が懸念されるので+約350ポイントで付けてみました。にの 7位 ベルディヒ 現在3945 予想約4250 北京500ではジョコビッチにこそ負けたものの、激戦必至の豪華メンバーの中で堂々の準優勝を飾ったベルディヒでしたが、上海マスターズでは決勝進出のシモンに敗退。ここで勝てていれば、かなり楽になったと言えますが仕方ないところです。今週はストックホルム250に第1シードで臨みます。 追加出来るのは、パリマスターズのポイント丸々、バレンシア500orバーゼル500(出場は不明です。)SF以上のポイント-155、その他250F以上のポイント-90となります。 ベルディヒは屋内ハードを得意としていたはずですが、デビスカップの-155ポイントが意外に重そうな印象なので、厳し目の+約300ポイントくらいで予想してみました。 8位 ラオニッチ 現在3735 予想4300 上海マスターズで差をつけたかったところが、まさかの棄権で初戦負け。ポイントが全てもらえるマスターズとしては、かなり痛い敗戦となったラオニッチです。今週はモスクワ250に第1シードで参戦ラオニッチ。身体の不安もあるはずですが、ここはどうしても勝ちたいところ。 今年加算できるのは、パリマスターズのポイント丸々、バレンシア500orバーゼル500のポイント丸々、その他250のポイント-45です。 ラオニッチにとってかなり追い風となるのが、引かれるポイントが少ないことです。ここから獲得するポイントはほぼレースランキングに加算されていきます。 ということで、+約550ポイントくらいでつけさせてもらいました。 9位 フェレール 現在3715 予想約4250 不調に陥ってしまい、ジャパンオープンでまさかの初戦敗退となったものの、上海マスターズではマレーに逆転勝ちを収めて踏み止まったフェレール。不調であることは否めませんが、本来はフットワークが武器で、調子の波が小さい選手。パリマスターズではなんとしてもSF以上に行きたいところか。 今後の獲得ポイントは、パリマスターズのポイント丸々、バレンシア500のSF以上のポイント-90、その他250のF以上のポイント-90となっています。 バレンシアはフェレールの地元なので、恐らくかなり気合いを入れて臨むはずです。ということで、少し高めの準優勝〜決勝くらいのポイントで設定しておきます。結果、+約550ポイントとなりました。 10位 マレー 現在3655 予想約4250 9位フェレールとの直接対決に敗れてしまったマレー。しかし、ツアーファイナルが行われるのはもちろん、マレーの地元、イギリスのロンドン。元ビッグ4(勝手に元としてしまいましたが)の意地とプライドをかけて、母国での第5のグランドスラムに出場しないわけにはいかないでしょう。 マレーの獲得可能ポイントについては、ATP公式のブレークダウン表が、僕にはよく分からない表示となっていたので不正確になりますが、(レースランキングなのに、2013年度の大会のゼロポインターがカウントされているのです。わかる方いらっしゃれば、教えてください。)恐らくパリマスターズのポイント丸々、バーゼルorバレンシア500のSF以上のポイント-90、その他250のQF以上のポイント-20となります。 マイナスとなるポイントが少ないという点、ハードコートが得意という点、さらに元ビッグ4である点を踏まえて、約600ポイントを獲得出来るとしておきます。 11位 ディミトロフ 現在3450 予想約3750 北京500ではジョコビッチに当たるという不運、そして上海マスターズでは錦織が負ける中、まさかの早期敗退を喫してチャンスを逃し、中国での2週間を思い通りに過ごせなかったディミトロフ。 しかし、このディミトロフは将来の世界ナンバー1との呼び声高き存在。フェデラーの後継者としてベビーフェデラーとも呼ばれています。ツアーファイナルに出場し、真のトップ選手となることはできるでしょうか? ディミトロフは既に今季、250の大会で2つ優勝しているため、もう250ではポイントを加算できません。 獲得出来るのは、パリマスターズのポイント丸々、バレンシアorバーゼル500のQF以上のポイント-45だけです。 バレンシア500もバーゼル500もロンドン争いが絡むため、トップ選手はみな参戦します。そのため、250で加点を望めないのはかなり厳しい気がします。 +約300ポイントとしておきます。 このロンドン争い中の中の予想順位をおさらいします。 1位 錦織圭 約4600 2位 ラオニッチ 約4300 3位T ベルディヒ 約4250 3位T フェレール 約4250 3位T マレー 約4250 6位 ディミトロフ 3750 となりました。私の予想では錦織の最終戦出場はほぼ決まりだと思われます。ただ、2位から3位Tは本当に激戦です。 その中でもハードコートでサーブが武器となるラオニッチ、インドアハードが得意なマレーの2人をロンドンへの出場者として予想したいと思います。 そう言えば、上海マスターズSFにて、フェデラーがジョコビッチを倒しました。フェデラーとしては、ジョコビッチは中国で絶好調でしたが、そこを突破できたのはかなり大きいと思います。未だにトップレベルでプレーできることを証明しました。 年齢を重ねても活躍出来るフェデラー。本当にレジェンドですね^_^ それでは