先月の全米オープンで日本人史上初の決勝進出を果たした錦織選手。 凱旋帰国というわけではないですが、日本で行われる唯一のATPツアー公式戦、楽天オープンに参戦し、優勝。 日本のファンに一回り大きくなった雄姿を見せてくれました。 私も会場に行ってきましたが、満員のお客さんの前で、鋭いショットを連発していました。 その錦織選手が留学していたのが、何度もこちらでもお伝えしております、アメリカフロリダ州の西海岸側ブラデントンという所にある宿泊、学校、練習場所すべて揃った世界最大級のスポーツトレーニング施設、IMGアカデミー。 こうした世界を相手に戦い、結果を残すトッププロ選手たちの出身校として、一気に注目が集まり、いろんなところで、報道もされています。 錦織選手、グローバルではシャラポア選手などが卒業生リストに名を連ねます。つい先日、アジア大会、男子シングルで40年ぶりの快挙となる金メダルに輝いた西岡良仁選手もIMGアカデミー出身です。 そうした選手たちのイメージもあって、 多くの人が、IMGアカデミー のことを   「プロ養成施設」 「IMGアカデミーにいけばプロになれるところ」 と思っているところがあるようです。 しかし現実問題、プロ選手になれるのは一握り。 「IMGアカデミーに来れば、プロになれますよ」 そんな宣伝文句はわれわれも現地も一切しておりません。 IMGアカデミーはプロ養成というよりも、大学進学に力を入れた学校組織ということを、長期留学者に対し、全面的にアピールしています。 実際、98%が大学に進み、うち60%がNCAA ディビジョン1と呼ばれる1部リーグに進んでいる実績を持ちます。 アメリカの大学のディビジョン1校にスポーツで進むというのは、アメリカの高校生アスリートなら誰もが憧れる、アメリカではステータスともなっている一大目標です。 それを卒業生の60%が達成しているというのは驚くべき数字です。 したがって、 IMGアカデミー=プロを量的にどんどん輩出するところ というのは、実は、正しくないのです。 実際は、 世界一大学スポーツが盛んで、世界的にもその世代のトップクラスのアメリカの大学スポーツ界に選手たちを送っているところ。つまり、アメリカ大学スポーツ界に入ってプレイできるよう様々な準備を行わせる教育機関。 というのがより正しい表現です。 「様々な準備」というのは競技以外のことも含まれます。 というのも、アメリカの大学、特にNCAAのディビジョン1に行くには、スポーツだけできてもダメなのです。 一定の条件をクリアするために、勉強もしっかりと頑張らないといけないのです。勉強は入った後でも重要で、一定の成績を残さないと公式戦に出れません。したがって、一過性のテスト対策でない、基礎からの一定の学力が求められます。 したがって、IMGアカデミーの学校部門はその点を十分熟知し、4年大でやって行けるような学力がきちんとつくような学習カリキュラムが組まれ、上記のNCAAディビジョン1に60%という驚異的な実績を生むに至っています。(留学生においては、まずは英語力がしっかりつくようなプログラムです) つい最近入手した、192名の2014年度卒業生、進路先リストでは、 テキサス大 マイアミ大 ルイビル大 シラキュース大 ミシガン大 ジョージワシントン大 というスポーツの超強豪校であり、勉強も高いレベルの学校に加えて、なんとハーバード大学も名を連ねていました。 アスリートには必ず引退がつきもの。 アメリカ人の大学への意識は実は高く、マイケルジョーダンやシャキールオニールの元NBAスターたちも、プロに入ってからも大学に通っていました。 ましてや、彼らのようにトップに上り詰めてないのはおろか、すぐ1年、2年で首になった選手たちは、将来の就職のために、あたりまえに大学に通います。 前職の同僚にいま、思い出すだけで、4人マイナーリーガーがいましたが。彼らはみな、現役引退後、大学に、戻って勉強し、卒業しました。 引退後の大学進学は、アメリカのアスリートには、かなり重要というか当たり前としてとらえられているようで、IMGアカデミーの大学進学サポートの体制にもそれが表れていることが伺えます。 2015年度長期留学生 冬休み、春休み短期生募集中!  ↓ IMGアカデミー