すでにいろんなところで報道されてる通り錦織は文句なしの快勝でした。  第2セットはラムの粘りもあって少しもたつきましたが、結果としては合計4度のブレイクを奪い自らのサービスゲームは全てキープ。わずか1時間6分で6-2,6-3のストレート勝ちを収めました。3回戦では添田をストレートで下したマトセビッチと対戦します。添田も奮闘しマトセビッチから2セットで4度のブレイクを奪い、MPも4回しのぎましたが最後は5度目のブレイクを許してしまい万事休す、錦織との対戦に勝ち上がることはできませんでした。マトセビッチと錦織の対戦成績は過去4勝0敗と錦織が圧倒しています。今年の全豪ではフルセットの末にどうにか勝利を収める苦戦でしたが、残りの3試合はあっさりと勝利しており、錦織のコンディションが悪くなければ問題ない相手でしょう。  このほかマレーシアOPでは第2シードのグルビス、第4シードのベネトーなどが順当に勝利しましたが、昨年優勝者の第5シード、ソウザは初戦で姿を消しています。  ここからは中国の深圳(Shenzhen)で行われているもう一つのATP大会のほうに目を向けてみたいと思います。この大会に参戦すれば中国国内を移動するだけで北京→上海と今後2週間を転戦できるためか、マレーシアより多くの上位選手がこちらの大会に参戦しています。最終戦争いのメンバーも二人参戦しており、第1シードにフェレール、そして第2シードにマレーがいます。ドローはこちらからどうぞ。  まずフェレールの勝ち上がりを見てみましょう。まず今日は予選勝者と2回戦を戦いますが、フェレールにとっては運悪く元世界12位のトロイツキが上がってきてしまいました。彼はドーピング検査において不手際があったため1年間の出場停止処分を受けており、現在はその復帰途上な選手。復帰後はチャレンジャーを中心に順調にポイントを稼いでおり今月もすでに1大会で優勝、今後どこまでランキングを戻してくるか注目されている選手です。フェレールがはるかに格上とはいえ、初戦から油断できない戦いとなるでしょう。 準々決勝の相手は順調にいけば第6シード、世界ランク30位のヒラルドです。両者の対戦はフェレールが3勝0敗で内訳もストレート勝ちと全く問題にしておらず、準決勝までは危なげなく進むものと思われます。勝ち上がった場合、準決勝ではセッピとロブレド(第4シード)の勝者と対戦することになります。スペイン同士に加えて年齢まで同じというロブレドに対しては8勝2敗と大きく勝ち越しており直近も5連勝中。こう考えていくとフェレールが決勝まで進んでくる確率はかなり高そうですね。ちなみにフェレールは90Pとの入れ替えになるため決勝進出(150P)で初めてポイントが入ります。  対するマレーの勝ち上がりはどうでしょう。今日の初戦はインドのデバーマン、ここは特に問題ないはずです。そして準々決勝で当たる予定だった難敵シモンは既に敗退しておりこれはマレーにとって大きな追い風となりそう。ここではラッコとベランギスの勝者と対戦となります。格下をしっかり下して準決勝に勝ち上がれば、ガスケ(第3シード)とモナコの勝者と対戦することになります。マレーは対ガスケ戦5勝3敗。全盛期でも決して楽に勝てたわけではない強敵に対して勝利を挙げることができるか、マレーの真価が問われる一戦になるかもしれません。 もし現在3155Pのマレーがここで250P稼いで5人団子になっている最終戦争いに6人目として割り込むことになると、この争い誰が勝つか本当にわからなくなります。錦織とフェレールの勝ち上がりにも注目ですが、果たしてマレーがどこまで追い上げられるかが一番の見どころではないでしょうか。今後も目が離せません。