20140919_lina_k2 photo:flickr

リー・ナが突然の引退発表

現世界ランク6位で、中国人テニス選手として数々の偉業を成し遂げてきた、リー・ナが、19日に突然の引退を発表しました。

リー・ナは近年、度重なる膝の故障に悩まされており、最近では7月に左膝を手術。その後は復帰に向けて動いていたものの、ベストのプレーをすることが困難であると判断し、引退を決意したとのことです。

アジアのテニス史を塗り替えた数々の偉業

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1999年にプロデビューしたリー・ナは、172センチの長身を活かした強力なストロークを武器に、アジアのテニス史を塗り替える、数々の偉業成し遂げてきました。

2004年に、中国人選手として初となるWTAツアーでの優勝を皮切りに、世界のトップに定着。2006年には国別対抗戦フェドカップに、中国の中心選手として出場し、史上初のワールドグループ進出を牽引しました。

そして2011年の全仏オープンで、アジア人史上初となる四大大会を制覇。2014年には全豪オープンでも優勝し、四大大会で2つのタイトルを手にしました。

2014年の全豪オープン優勝の瞬間の動画がこちら。

まさにコート上ではクールなリー・ナらしく、勝利後も激しく感情を爆発させることなく、淡々とファミリーボックスに歩いていく様子が印象的です。


Original:ESPN

シングルスの世界ランクも、これまでクルム伊達公子が保持していた、アジア人最高位の4位を更新する、2位を記録。

キャリア通算でシングルス9勝、ダブルス2勝を挙げたリー・ナは、まさしくアジアを代表するテニス選手でした。

ライバルたちも続々とコメント

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このリー・ナの突然の引退発表を受け、多くのライバル選手たちが、ソーシャルメディアなどで続々とコメントをしています。

元世界ランク1位のアナ・イバノビッチは、自身のインスタグラム上で「素晴らしい人物であり、素晴らしいチャンピオンでした」と語り、引退を惜しみつつも、リー・ナの新たな人生を祈るコメントを発表。

今季の全米オープンで準優勝を果たした、カロライン・ウォズニアッキは、2人で撮った写真と共に「リー・ナは、ツアーで最も面白く、素晴らしい選手の一人でした」と、オンコート、オフコート問わず愛されていたリー・ナの人柄を語り「あなたがいなくなると寂しくなるわ」とコメントしています。

その実績はもちろんのこと、多くの選手やファンから愛される、素晴らしいアスリートでもあったリー・ナは、これからもアジア人テニス選手の先駆者として、語り継がれていくことでしょう。