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3日間に渡ったテニス史上最長試合

2010年のウィンブルドン男子シングルス1回戦で、ジョン・アイズナーと、ニコラス・マウが演じた、テニス史上最長となる11時間5分の死闘をご存知でしょうか?

2度の日没順延を挟んで、3日間に渡って行われたこの試合のスコアは、6-4, 3-6, 6(7)-7, 7-6(3), 70-68。最終セットだけでも8時間11分で、以前の最長記録6時間33分を上回るものでした。

両者合計215本のサービスエースを記録

この試合で、アイズナーは112本のサービスエースを放ち、これは2008年にイヴォ・カルロビッチが記録した78本を大きく上回る新記録。また、マウも103本のサービスエースを放ち、こちらも歴代2位の記録となりました。

他にも様々なありえない数字が並んだこの試合では、計12のギネス世界記録が生まれたそうです。

死力を尽くして戦うアイズナー。

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マウも、シード選手のアイズナーを破るべく、必死に食らいつきます。

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伝説の試合がよみがえる動画がこちら。


Original:ROLEX

しかし疲れは隠せず…

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この死闘を制したのは、アイズナーでした。

しかし疲労の色は隠せず、続く2回戦では、この試合のおよそ10分の1程度の長さとなる、1時間14分でストレート負け。

204センチの長身から打ち下ろすビッグサーブが武器のアイズナーですが、2回戦では1本もサービスエースが奪えませんでした。

一方マウも、試合後は立っているのがやっとの状態でしたが、なんと3時間後にダブルスの試合が行われることが決定!いつもの力を発揮できるはずもなく、マウはダブルスも初戦敗退となりました。

この死闘で、全ての力を使い果たしてしまったアイズナーとマウは、大会では良い結果を残せませんでした。しかし2人の死闘は、おそらく今後破られることはないであろう数々の大記録とともに、テニス史に残る一戦となりました。