photo:CHRON’OPEN
190センチの長身から打ち下ろすビッグサーブを武器に、四大大会を6度制覇、世界ランク1位にも輝いたテニス界のレジェンド、ボリス・ベッカー。その強烈なサーブには、大砲の爆撃音を表す「ブンブン・サーブ」という愛称がつけられるほどでした。
そして175センチと小柄ながら、素早いフットワークと、粘り強いストロークを武器に、四大大会男子最年少優勝記録である「17歳3ヶ月」で全仏オープンを制覇した、同じくテニス界のレジェンド、マイケル・チャン。
今回は、世界屈指の攻撃力を誇るベッカーと、世界屈指の守備力を誇るチャンという、対照的なスタイルの2人が対戦した、1996年の全豪オープン決勝戦をご紹介します。
驚異的なフットワークで、コートの外まで走り抜けるチャン。めちゃくちゃ速い!
しかしさすがのベッカー。長身を目一杯伸ばして、チャンのパッシングをブロックします!
ストロークで粘るだけは勝てないとみるや、ネットプレーも織り交ぜるチャン。
試合は決勝戦に相応しい、激しい攻防が繰り広げられます!
動画はこちら。
Original:Tennis anyone ?
この勝負は、ベッカーが6-2,6-4,2-6,6-2で、粘るチャンを振り切って、自身2度目の全豪オープン優勝を果たしました!
2人の生涯対戦成績もベッカーの5勝1敗。チャンは現役時代、なかなかベッカーを攻略することが出来ませんでした。
そんな2人は引退後、再びコーチという立場で、ATPツアーで顔を合わせることになります。
ベッカーは自身と同じく、世界ランク1位に君臨する王者、ノバク・ジョコビッチを指導。そしてチャンもまた、小柄ながら抜群のフットワークとクリエイティビティで、世界の屈強な選手たちに挑戦を続ける錦織圭を指導しています。錦織の活躍は、アジア系アメリカ人であるチャンと、昔からよく比較されていました。
ベッカーとチャン、2人のレジェンドたちの戦いは、未だ続いています。